2018/09/10 21:46
肉桂は清代に出てきた品種で、香りが濃厚で馥郁としていて、鋭さがあり、桂皮に似た香りがあります。味わいは厚みがあって芳醇で、甘さと爽やかさがあり、少し刺激性があって強い気があります。このため、”男人茶”とも言われます。このほか、肉桂は発酵の過程の中で、水蜜桃やクチナシの花などの香りを作ることもできます。肉桂のような岩茶は一般的には7煎淹れられると言われますが、実際には十数煎も可能です。

現在、肉桂の製品茶には、濃香型と清香型の2種類があります。濃香型は伝統型で、重発酵で強めに火が入っており、乾茶の外観の色合いはやや深く黒っぽくて、淹れた後の茶湯は赤みを帯びた金黄色で、カラメルの様な味があり、香りは深くて長く続きます。清香型は伝統技法を少し改良したもので、肉桂の香気が突出していて、淹れた後の茶湯の色は淡い黄色で、香りは純粋で、特に濃厚で鋭さがあります。武夷岩茶の中でも、水仙と肉桂の産量が最も多く、武夷岩茶の総生産量の70%を占めている。武夷岩茶の産地について、「三坑両澗」とは、慧苑坑、牛欄坑、倒水坑、流香澗、梧源澗を指す。これらの場所は武夷山風景区の中心部分にあり、また武夷岩茶の中心産地でもある。”正岩茶”はここで生産されたものを指し、その周りで作られている岩茶はかつて”半岩茶”と呼ばれました。”三坑両澗”は岩の谷間にあり、植物に覆われていて、日差しを遮るなど条件も良く、谷底には湧き水が流れを作っています。夏の日照時間は短く、昼夜の気温差が大きいのです。冬の岩の谷間は冷たい風を遮り、気温の変化も小さくなります。岩の谷間を縫うようにある茶園の土壌はどこも風化した岩石によるもので、水はけが良く、ミネラルを豊富に含み、土壌の酸性度も適当で、お茶の岩韻も明確になります。言い換えるならば、”三坑両澗”で作られたお茶こそが、武夷岩茶の中でも品質が最も高いお茶です。
正岩茶の主な産地は天心岩、馬頭岩、慧苑、竹窠、碧石、燕子窠、九龍窠、御茶園、玉花洞、水簾洞、佛国、桃花洞、桂林、三仰峰などで、現在の国家標準では統一して名岩茶産区と呼ばれています。
牛欄坑と馬頭岩の肉桂がよく知られています。
岩茶は一般的には年末になるまで発売しません。私たちは一般的には1年前の岩茶を飲み、今年のお茶は飲みません。
焙煎が終わったばかりだと、炭火の味が茶葉の香りに蓋をしてしまうのです。そのため、その年に飲むと、味が特に重く感じ、飲んだときに火が籠もった様な感じになります。そのため、翌年飲むことをおすすめです。烏龍茶の保存期限に基づけば2年ですが、武夷岩茶はもう少し保存しても美味しく飲むことができます。3~5年放置しても問題ありません。ただ、保存の仕方が良ければ、烏龍茶はどれも長く持つのです。30年以上もの大紅袍を保存している人もいるほど。