2021/05/31 22:32

お茶を飲む時、いろんな香りがします。その香りは、600百種類以上にもおよぶ香気成分によって作られているのです。主な成分は
リナロール
リナロールは、スズランのような軽く爽やかな香りを持つ香気成分です。
細菌やウィルス感染を防ぎ、免疫力を高める効果があります。
ゲラニオール
ゲラニオールは、バラの花のような香りを持つ香気成分です。
シトラスなどのフレーバーや、ビタミンEやAの製造原料として用いられることもあります。
青葉アルコール
青葉アルコールは、若葉の爽やかな香りを持つ香気成分です。
人造花精油や食品香料などにも用いられています。
シス-ジャスモン
シス-ジャスモンは、ジャスミンやクチナシのような、甘くて重厚感のある香りを持つ香気成分です。
特に紅茶の中に多く含まれるほか、フルーツ系やフローラル系の調合香料によく用いられます。
ジメチルスルフィド
ジメチルスルフィドは、青海苔のような香りをもつ香気成分です。
玉露やかぶせ茶など、被覆栽培を経て作られたお茶のほか、ノリやワサビなどの食品にも含まれており、大量に使用すると悪臭の原因にもなります。 ただし、お茶にはごく微量しか含まれておらず、かつ他の香気成分と混じり合って存在しているため、爽やかな香りを演出する一翼を担っています。
インドール
インドールは、青苦く重い香りを持つ香気成分です。 ジャスミン油やコールタールなどの中にも含まれています。
単体だとヂメチルスルフィドと同様悪臭の原因ともなる成分ですが、低濃度であれば花のような香りとして感じられます。
ピラジン
ピラジンは、加熱によって生じる香ばしい香りを持つ香気成分です。
特に日本茶で感じられる香ばしい香りは、ピラジンによるものです。
※参考文献:『日本茶のすべてがわかる本』、『現代用語の基礎知識2019』、『日本大百科全書』、『デジタル化学辞典(第2版)』